琵琶湖110km踏破記
この黄金週間、滋賀県の大津から長浜までの琵琶湖畔110kmを踏破しました。参加者は97名。平均年齢36歳、男女比8:2(いずれも推計値)です。
最初は軽やかだった足取りも、距離を踏むと共に重くなってきます。80km以降は、棒のようになった脚腰の痛みをかばいながら進む人が多くなってきます。途中から雨が降り出し、街頭のない夜道を黙々と歩きながら自分と対話する時間が続きます。
事前に、昨年の100km踏破を含め、過去5回の100kmを経験している68歳の会社経営者D氏に無事ゴールするために必要なことを聞きました。D氏曰く「やりきる意志だよ」、「辛いけど、会社経営に比べたら楽なもんだよ。何故なら100kmは、一歩一歩進んでいけば必ずゴールがあることが分かっているけど、会社経営はそうはいかないでしょ・・・」。ちなみにD氏の経営する会社の自己資本比率は90%超です。
夜9時頃エイドステーション。といっても屋外の屋根のある所にブルーシートを敷いた場所でのことです。配給されたいなり寿しの夕食を摂ろうとしましたが、雨風が強く落ち着いて食べることが難しい状況でした。雨風の影響が少ない場所を探し、バディの友人T氏に「Tさん、いい場所を見つけたから移動しよう」と言ったら、彼は「俺たちがここに座って風下の人たちの壁になろうや」と言うのです。彼の脚は一歩踏み出すごとに激痛が走り、リタイヤ寸前の状態。彼の体力は限界を超えているはずです。何と強く、優しい人でしょう。
110km踏破して、また多くの目に見えない大切なものを気づかせてもらった貴重な体験でした。
ありがとうございました。
春木清隆