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事業承継の肝

9月14日(日)、誰もいない自社ビルの3階で、この会社の創業社長(65歳)、息子の取締役(30歳)と私の3人で長期事業承継計画について話し合いました。
父と息子の間の独特の空気感で、普段は向かい合って話し合うことが少ない二人の間に、私が触媒となって話を進めます。

途中、話題はあちこちに寄り道・脱線し、談笑しながら将来の輪郭を情報共有していきます。創業時代の社長と奥さまの苦労話や、「何のために生まれてきて、何のために仕事をしているのか」など本質的で根源的なテーマについて話し合った後、後継者のオモイについて後継者本人が語り始めました。

後継者は、顔面を紅潮させ涙ながらに「私は仲間(従業員)を命がけで守ります」と言い切りました。社長も私も涙を禁じえません。事業承継の成否基準は、承継後30年経てその会社が隆々としていること。成功の最大要素は後継者の覚悟です。

私はこの息子のオモイに一肌も二肌も脱ごうと決めました。私にとって仕事の最大報酬は、感動の涙です。

今日一日、皆さまにとって、素敵な一日になりますように。

春木清隆


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