女性とシニアが活躍する場を増やす
総務省の推計では、2010年の生産年齢人口(15歳~64歳)は、8,622万人で、2030年には6,773万人になると推計しています。減少数は1330万人。現在、九州7県の人口が約1300万人ですから、現在進行中の働き手の減少は、すさまじい勢いであることが分かります。
この人手不足時代、企業繁栄の方策は多々ありますが、小欄では、「女性とシニアの活躍」について情報共有します。
日本の男女別の労働力率を年齢別にみると、15歳~64歳の男性は82.5%であるのに対し、女性のそれは66.0%で16.5%の差。65歳以上のシニアをみると、男性30.9%、女性15.8%となっています。(2016年現在:総務省統計局)
女性は、結婚・出産などライフイベントにより、従来の就業形態では就業継続が難しくなることが離職の大きな要因となっています。企業が多様な働き方を打ち出すことで、女性が活躍する場を作り出し、男性と同等の就業率になることで、我が国全体では800万人以上の雇用が増大します。
一方、シニアは、「70歳になっても働きたい」と希望している60歳以上のシニアの方は7割を超えています。しかしながら、2025年に働いている65歳〜69歳の方だけを見ても、男性57.6%、女性39.4%と7割には届いていません。〔内閣府「高齢者の地域社会への参加に関する意識調査」(平成20年)〕
70歳定年延長も具体化しつつある中、65歳以上のシニアのうち、せめて65〜69歳の方が60〜64歳までと同じくらい働けるようになれば、160万人以上の労働力増加が期待できるだけでなく、生き生きと働くシニアの増加で会社がより活性化している事例も数多くあります。
今日も皆さまにとって、素晴らしい一日になりますように。
春木清隆