中小企業が転換期に変えるべきもの
中小企業が転換期に変えるべきもの
■今年の仕事始めは4日(土)@横須賀でした。
週明けの5日(月)は、
経営計画発表会@静岡への参加です。
会の冒頭で国歌を斉唱し、創業からの物故社員と
ご先祖さまに対して黙祷を捧げ、精妙な雰囲気の
中で始まった発表会は、とても充実した内容で
会社の成長を実感できるものでした。
■先週の本欄で、
『今年はこれから数十年にわたり繁栄に向かって
歩み始める転換点となる特別な年。』
『今まで当たり前とされていた考え方や価値観が
劇的に変化するパラダイムシフトが起きる可能性
が極めて高い。』
https://www.hibikorearata.co.jp/blog/everyday/entry-451.html
と記しました。
パラダイムシフトは、社会のあらゆる所で、
その兆しを見せていますが、
その前兆が顕在化するのが今年であると
考えています。
本欄では、中小企業経営の観点から
この流れに柔軟に対応し、変化すべき内容
について共有します。
■中小企業経営において、パラダイムシフト、
すなわち、根本的な考え方の転換を要する重要な
対象は、働く人に対する考え方・接し方で、
大きく分けると2つあります。
その1つ目は、働く人に仕事の目的をしっかりと
認識してもらうことです。
会社において、仕事の目的は経営理念ですので、
働く人の価値観と、経営理念とがほぼ合致し、
働く人が、一つひとつの作業に働く意味を認識
できている状態が目指すべき姿です。
■現状、<何のために仕事をしているのか>が
不明確な社員さんがほとんど、というのが筆者の
世間一般の会社に対する認識です。
そうすると、通常、働いている人は、
やらされ感がつのり、少しでも苦労を少なく
対価を得ようとするのは自明の理で、
社員になった人に、何も働きかけなくても、
自動的に経営者と同じ感覚になるわけでは
ないのです。
それらの現状と対処法について、過去の本欄で
共有しているので、ご参考になれば幸いです。
『経営理念と社員満足(幸福)度』
https://www.hibikorearata.co.jp/blog/everyday/entry-318.html
『経営理念の理解~実践~浸透』
https://www.hibikorearata.co.jp/blog/everyday/entry-335.html
『天職と習慣』
https://www.hibikorearata.co.jp/blog/everyday/entry-405.html
■本欄をご覧の皆さまの会社は経営理念を掲げて
おられると思いますが、掲げているのと、
働く人たちが認識し、行動につなげているのでは、
天動説と地動説ほどの違いがあります。
この機会に自社の状況を、静かな気持ちになって
点検されることも一手かと思います。
■パラダイムシフトを要する2つ目は、
働く人を管理することから、
働く人が自律的に、自らをマネジメント
する方向への180度転換です。
実は、この考え方を岩盤のごとき信条として
持つに至ったのは、事業会社2社目での体験
からです。
■その会社は入社時、年商3億円で、債務超過。
入社後、資金繰りの悪化から連帯保証人として
押印。(商売をしていた両親が、連帯保証で大変な
苦労をしていたので、上京の際、生涯、連帯保証
だけは絶対しないと誓ったのに・・・)
さらに、主要な取引先から、支払いの遅れで、
取引停止を通知され、綱渡りのような状況で
事業を継続させるような状態から
入社後9年目に株式公開に至る過程で、
はじめは倒産の恐怖から逃れるために
挑戦と失敗を繰り返しながら、
気づかされ、技術として身につけたものです。
■その概要は、スポーツチームのように、
働く人に具体的な役割(攻撃や守備など)を
理解してもらい、その成果に責任を持つことで、
自律性を発芽させ、働きがいを感じてもらえる
シクミ作りです。
具体的には、一人ひとりからの積み上げ式で
経営計画を立て、その振り返りと修正を
週次・月次で行い、評価制度に反映させるもの
です。
■その推進過程で、
自ら問題を発見し、解決策を考え、行動し、
自律的に業績を評価する文化が醸成されます。
それによって上図で示したように、
働く人の姿勢が受動 → 能動に転じることで
結果、生産性が高まっていくのです。
■ここまで申し上げてきたことは、一朝一夕で
実現できるものではありません。
しかし、『石の上にも三年』という格言の通り、
経営者が腹をくくり、地道に取り組み続けることで、
まるで法則のように、成功を収めている企業を
数百社以上で確認しています。
以上、最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日も、皆さまにとって、
最幸の一日になりますように。
日々是新 春木清隆
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考えてばかりいないで
とにかくやるべきことをやれ。
人生とは頭で考えたり難癖をつけたりして
変わるようなものではない。
ラルフ・ウォルドー・エマーソン
((アメリカの思想家 1803~1882年)
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