中小企業は人が採れなくなる!?
中小企業は人が採れなくなる!?
■先週は3つの忘年会に参加してきました。
顧問先はじめ、数十年来の仲間たちとの談笑は
心のエネルギーとなり、活力となることを実感
しています。
彼らとの会話の中で、ふだん感じていたことを
ズバリ!と言われたことを共有します。
■「2年後、中小企業は人が採れなくなる」
ズバリ!の言葉はこれでした。
人財関連の仕事に20年以上携わる会社役員の
数値データを交えての発言です。
とりわけ、飲食・宿泊・建設・介護・保育などの
業種は極めて厳しい、ということでした。
調べてみると、ここ数年の求人倍率の変化は
従業員数1,000人以上の企業では、あまり変化は
見られませんが
私たち中小企業が該当する従業員300人未満の
会社では、年々厳しい状況になっていることが
確認できます。
■ご存知のように有効求人倍率は
(有効求人数)÷働きたい人の数(有効求職者数)
で算出されますので
有効求人倍率が6.50倍ということは
一人の求職者に対し、6.5社が採り合いを
していることになります。
6.50倍は中小企業平均ですから
先ほど挙げた業種においては
更に高い倍率になります。
■このような背景から、人手不足倒産は過去最高
の件数になっていると報じられています。
<2024年6月 日経新聞記事>
人手不足が原因の倒産件数が2024年上半期に
前年同期比7割増の182件だったと発表した。
年間ベースで過去最多だった23年(260件)を
上回る勢いで推移している。
4月に時間外労働規制が適用された物流や建設
業界を中心に、働き手を確保しづらい小規模
事業者の倒産が目立つ。
このように筆者が10年以上前から唱えていた
「これからは働く人に選ばれない会社は淘汰される」
が現実のものとなってきています。
■一方、筆者のかかわる会社のほとんどが
増収増益を続けており、その中の3割の会社は
過去最高益を記録しています。
それらの会社は全て異業種ですし、先程挙げた
採用の厳しい業種も含まれています。
では何故、人が集まり、業績が好調なのか、
ただ一つの共通点は
「人を大切にする経営」
をやり続けていることです。
そうです。
いかなる条件(規模・立地・業種等など)
であっても、
経営者の一念で成長を続けることは可能なのです。
■「人を大切にする経営」を基本思想として
過去、本欄では、人手不足に関しての現況と対策を
ご紹介して参りました。
2024年10月2日
『「人を大切にする経営」の経過』
https://www.hibikorearata.co.jp/blog/everyday/entry-438.html
2023年4月5日
「人手不足と外部人財活用」
https://www.hibikorearata.co.jp/blog/everyday/entry-355.html
2022年10月5日
「人手不足時代の5つの打ち手」
https://www.hibikorearata.co.jp/blog/everyday/entry-329.html
2016年4月30日
『今、何故「人を大切にする経営」が必要なのか』
https://www.hibikorearata.co.jp/blog/old/entry-125.html
2016年3月19日
「働く人に選ばれる会社に」
https://www.hibikorearata.co.jp/blog/old/entry-119.html
■それらお伝えしてきたことを要約すると
以下の図のようになります。
すなわち、経営理念を中心に
採用~育成~成長~好業績~高待遇が
グルグルと循環している状態です。
(出所:筆者作成)
■この図であらわしていないことが2つあります。
それは、先程申し上げた<経営者の一念>と
<差別化された優位な事業モデル>です。
まず、「何としてでも・・・」という
<経営者の一念>
その上で<差別化された優位な事業モデル>
がありますが、そう難しいことではありません。
その事業モデルについては、次回以降の本欄で
共有させていただきます。
以上、最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日も、皆さまにとって、
最幸の一日になりますように。
日々是新 春木清隆
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「人を見る目、人を活かす力が経営の要点」
渋沢栄一(実業家/1840年~1931年)
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