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「人を大切にする経営」の経過

「人を大切にする経営」の経過



■先週は、顧問先2社で経営計画発表会が
ありました。


両社ともに、20代の社員さんが多数入社し、
以前に比べて平均年齢が10歳ほど若返り、
これからのさらなる発展が期待できる素晴らしい
内容でした。


その中の1社は、今期26期目をむかえ
多店舗展開する飲食業ですが、全体の8割の
店舗が、過去最高売上を記録する目覚ましい
業績を残しました。





■企業の寿命は業種や規模によって異なりますが、
下表より、ここ15年間の推移をみると平均的には
15〜30年程度です。


(出所:東京商工リサーチ)


会社の寿命が、15〜30年程度と人間と比べて
短い理由を端的に表現すると、環境変化に経営(者)
が適応できないからです。



そうすると会社の寿命を伸ばす方法は、
その逆をやればいいわけで、経営(者)を
環境変化に適応させるという、極めて単純な
方策になります。


しかし、頭でわかっていても簡単にできないのが
私たち人間のサガであり、避けにくい傾向でも
あります。





■先にご紹介した多店舗展開する飲食会社の場合、
60代の創業者(社長)と30代のご長男(専務)が、
ほどよい距離感と関係性をもって、役割分担を
しぜんの流れで行っています。


 (筆者作成)



この会社が創業後四半世紀を過ぎても、
なお成長し続けている理由は多々ありますが、
その中核となる事柄は上図の概念を実践し続け
ていることです。





■すなわち、経営理念の理解・実践・浸透を
社長と専務がその背中で示し続け、

人財の採用と育成を主に専務が担い、

その結果人財の質と量が拡充し、


モチベーションの高い社員さんたちによる
現場での活動が、好業績につながっています。


よのなか一般では、上図の好業績、言いかえれば
いかに業績を上げるかに経営の関心や焦点をあて
がちですが、


経営理念の理解・実践・浸透と、
人財の採用および育成への注力が、
この会社の成長要因の一つです。





■日経新聞、2024年7月の記事では

今年の人手不足倒産について、
1〜6月は182件と23年1〜6月(110件)に
比べ65%増えた。と報じています。


筆者はこの人手不足の傾向はまだまだ続き、
より激しさを増していくと考えています。





■なぜなら、その理由は、本欄で何度か取り上げて
いるこの国の生産年齢人口(15歳~65歳)の減少
という構造的な原因があるからです。

わが国の人口減少傾向は、楽観的にみても
今世紀末、2100年までは続くのです。


このような環境の中で、健全な会社経営を継続
するためには、上図で示した


「経営理念の理解・実践・浸透」を中心とした
「人を大切にする経営」を選び、深めていく
ことが私たち中小企業経営にたずさわる者に
とって最良の選択であることを再確認できた
先週でした。



以上、最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

今日も、皆さまにとって、
最幸の一日になりますように。


日々是新 春木清隆


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人を大切にする経営は、必ず報われる。
坂本光司(経営学者 1947年~ )
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