『宇宙のカケラ』【読書メモ】



■先週も土曜日まで仕事で放電だったので、
日曜日は、朝から振り返りと、未来への仕込みの
充電日でした。


夕方から、走り始めましたが、手元のアプリでは
気温37度。


走り終わってストレッチをしていると、風が
とても涼やかに感じ、気温を確認すると35度。
なんだか、とても得をしたような、幸せな気持ち
になりました。

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（走り終わって見上げた夏の夕方の空）




■『宇宙のカケラ』は、物理学者である
佐治晴夫氏が著した本です。


難しい宇宙物理学の考え方を、一般読者にも
理解しやすい形で解説しながら、同時に般若心経
の解説をとおして人生や存在の根本的な問いにも
迫る内容となっています。


著者の物理学者としての知見と、般若心経という
東洋思想を融合させることで、科学と哲学の
両面から宇宙と人間の関係性を探求する独特の
視点で現実を解説しています。





■読み進んでいくと、人生の意味を宇宙規模で
説明～展開し、個人の存在が持つ意義や可能性に
ついて、立ち止まって考えさせられます。


たとえば、本書の宇宙カレンダーの項では、
宇宙のはじまりである138億年前から本日までを
一年と捉えた場合を時系列的に表現しています。



1月1日0時0分0秒　ビックバン（138億年前）

4月11日　　　天の川銀河の形成（100億年前）

9月1日　 　　太陽と地球の誕生（46億年前）

9月2日　 　　月の誕生（45億5千年前）

9月17日　　　海の誕生（40億面前）

9月22日　　　最初の生命誕生（38億年前）

11月6日　　　細胞膜をもつ生命誕生（21億年前）

12月18日 　　魚類の出現（5億年前）

12月21日　 　最初の森が誕生（2億年前）

12月26日　 　哺乳類の誕生（2億年前）

12月31日19時30分　　最初の人類誕生（700万年前）

21時08分　　   　日本列島の形成（450万年前）

23時52分　　   　現世人類誕生（20万年前）

23時59分54秒　　ブッダの時代（2500年前）

23時59分55秒　　イエスの時代（2000年前）

23時59分59秒　　科学の時代（400年前）


こうして考えてみると、私たち人類は誕生した
ばかり、しかも、0.2秒に満たない私たちの人生・・・
の記述を読んでいると、


日頃、いろいろと思い、感じていることが、
「ハハハッ！」と笑い飛ばしたくなるくらい、
気宇壮大な気持ちになってきます。





■また、佐治晴夫氏は、量子的「無」からの
宇宙創成に関わる「ゆらぎ」の理論研究で
知られる物理学者ですが、


この専門知識を基に、般若心経の262文字に
記述された内容を現代宇宙論の観点から読み解く
という独特のアプローチを取っています。


科学者である佐治氏が、本書の＜般若心経の真髄＞
の項で、以下のような記述をしています。


＜以下引用＞
般若心経のめざすところは、“すべては心次第”
ということへの気づきです。絶対的に存在する
現実はなく、すべては意識によって生み出される
景色であることを強調しています。
そして、そのことの理解こそが、苦しみからの
脱却を可能するのだと・・・
＜引用ここまで＞


この考え方に大いに共感するとともに、
現代科学と合い通じる般若心経の智慧に
改めて畏敬の念を抱いた次第です。


以上、最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

今日も、皆さまにとって、
最幸の一日になりますように。


日々是新　春木清隆

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「『これから』が『これまで』を決めるのです」

佐治晴夫（物理学者／1935年～）
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