「再建の三大原則」
「再建の三大原則」
■ジョギングを始めて20年以上経ちますが、
気がのらず、モヤモヤした感じの日も少なく
ありません。
それでも、それに気がつかないふりをして
着替え、ジョギングシューズをはいて、
とりあえず走り出します。
最初は心も身も重い感じですが、徐々に軽く
なり、走り終わる頃には爽快感に満たされます。
先週、いつものジョギングコースの路傍に咲いた
色とりどりの紫陽花にも、力をもらいました。
■仕事ができる人の共通項に「せっかち」な人が
あります。
偏見かもしれませんが、「せっかち」でない人、
時間に無頓着な人で、仕事ができる人にお会い
したことはありません。
時間管理の基本は「早起き」です。
■「早起き」の事例として、ご存じの方も多いと
思いますが、長野県伊那市の伊那食品工業では、
毎朝、社長以下幹部が率先垂範で、朝礼前に
掃除をしています。
この会社は、従業員数が500名程度の中小企業
ですが、ニッチな市場(池)を選んで独占的な存在
(クジラ)になる「池のクジラ」戦略を採っています。
業績は、寒天の製造で国内シェア80%、
世界シェア15%を占めている寒天の世界的
トップメーカーで
48年間連続増収増益。
しかも、売上高経常利益率は10%以上という
私たち中小企業がお手本にすべき偉業を達成して
いますが、この業績の基盤の一部をなすのが
朝礼前の掃除であることに間違いありません。
筆者はこの会社を視察し、掃除のようすも拝見
させていただきましたが、参加されている方々の
品性の高さが伝わってきたことを覚えています。
■日本の教育者である森信三は
「再建の三大原則」として以下の言葉を遺して
います。
「時を守り 場を清め 礼を正す」
時を守る
時間を守ること、約束を守ることを意味します。
会議や打ち合わせに遅刻しない、期限を守るなど、
時間を大切にすることが重要です。
多くの会社での予算未達(約束不履行)の主要因
はここにあります。
場を清める
職場の整理整頓と清掃を行うこと。
単に掃除をするだけでなく、掃除をする人の
心を磨き、気づく力や謙虚さ、感動する心を
養うことにつうじます。掃除は幹部や社員さんの
心と技術をゆっくりと育んでいきます。
礼を正す
挨拶や返事をきちんとすること、
服装や態度を正すことを指します。
朝の挨拶が爽やかに交わされる会社と、
目を合わせることなく重苦しい挨拶をする会社。
どちらが発展するかは明白です。
■このように、朝の時間を活用した掃除と朝礼の
実践は、長きにわたって繁栄し続ける日本企業の
共通項ですが、
時が経つにつれて、本来の目的を見失った朝礼や、
掃除を外部の業者に任せ、あるいは一部の
スタッフだけが行っている会社もあるのでは
ないでしょうか。
この機会に、自社ならびに個人の朝のあり方を
見直してみたいものです。
以上、最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日も、皆さまにとって、
最幸の一日になりますように。
日々是新 春木清隆
―――――――――――――――――――――
朝の1時間は、昼の3時間に匹敵する。
ウィリアム・スタイグ(アメリカの漫画家1907~ 2003年)
―――――――――――――――――――――