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インフレ対策粗案

インフレ対策粗案



■4月は毎年、新入社員研修で、飛び入り仕事が
増えます。

今週もスポット仕事で札幌に行って来ました。






■同じく先週、川崎市にある顧問先の新卒研修を
行い、近くの洋食屋さんでランチをいただいた時
に考えたことです。


過去、何度か利用させてもらっているこのお店は
中年のご夫婦が営まれています。


実直そうなご主人が、丁寧に料理をつくり、奥様
がテキパキと接客をされ、いつ利用しても地元の
ご婦人たちや、お勤めの人で賑わっています。


こちらのお店のランチメニューは以下の写真です。






■このメニューを価格構成グラフであらわしたものが
下のグラフ(青線)です。


※分かりやすくするために、対策後は
1,480円商品を1,500円に組み入れています。



1,200円の商品が3つ、1,500円と2,000円の
商品が、それぞれ1つずつ、というのが、現状
です。


諸物価があがる中、このお店の経営をより良く
するために、食事をしながら考えた施策が、
新商品の投入です。(単なる妄想でもあります)


他業種でもご参考になるかと思い、共有させて
いただきます。





■話を単純にするために、現状の売上は
1,200円のランチを50個販売していると
仮定します。


原価率は30%とし、粗利益額は、1日で
18,000円、1ヶ月25日稼働で45万円。
1年12ヶ月で540万円とします。





■インフレ対策として、ここに1,480円の
ランチを投入します。


原価率は既存商品と同じ30%。
客数は変わらず、1,200円の商品が38個
1,480円の商品が12個売れた場合
粗利益額は、年間302,400円の増加に
なります。(下表)


この粗利益額増は、固定費は変わりませんので
純然たる利益(キャッシュ)増になります。






■インフレ対策としての施策を考える場合、
まず最初に考えることは、お客さまの都合です。


今回の打ち手は、従来の商品群に1品加えるので
お客さまの不利益は生じません。


次に大切なことは、投入する商品は、お客さまに
とって、魅力的なものにすることです。


それは、従来の5品目に比べて、圧倒的な
お値打ち感を打ち出すことでもあります。





■このお店の場合、先のメニューにあるように
ランチビールやランチワインもあり、主婦を
主体とした女性客も多いので、新たに投入する
1,480円商品に彩り豊かな前菜系のアイテムを
付加することは、有力なアイディアの一つです。



ご存知のように、飲食店の場合、ディナータイム
の時間帯はアルコールが注文され、客単価が、
高くなるので、魅力的な前菜の提供は、近隣主婦
層だけでなく、ランチで利用している勤め人の
ディナータイム誘導にもつながります。



そうすると、先ほど試算した年間約30万円の
利益増は、その2倍3倍の実現にむけた打ち手
にもなるのです。





■今回は、インフレ対策として、飲食店を事例に
ご紹介しました。


このほか、法人営業を主体とした製造業や、
客単価が固定されがちな介護事業や調剤薬局
などは、別の視点も必要ですが、


大切なことは、お客さまの視点・感覚・立場から
考え抜いて、挑戦を繰り返すことです。


以上、最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

今日も、皆さまにとって、
最幸の一日になりますように。

日々是新 春木清隆

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「我々は何を売りたいか」ではなく、
「顧客は何を買いたいか」を問う。

ピーター・ドラッカー
(経営学者 1909〜2005年)
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