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パートさん、アルバイトさんの可能性を 引き出した会社が生き残る

パートさん、アルバイトさんの可能性を
引き出した会社が生き残る



■先週は、組織人事関連のスポット仕事で、
熱海を訪れました。


熱海は過去何度も仕事で行っていますが、いつも
直行直帰で、観光をしたことはありませんでした。


今回、時間を作りMOA美術館を観てきました。
この美術館の創立者は岡田茂吉(1882~1955年)
で、


館名は「Mokichi Okada Association」の頭文字
からとったものです。


この美術館の基本構想の一部をご紹介します。

1,日本文化の情報発信をする美術館をめざします。
2,観光事業と美術・工芸の発展を推進します。
(中略)
6、観覧者に幸福感を感じていただける顧客満足度の高い美術館をめざします。


岡田茂吉が、このような高邁な理想を描き、
つくった美術館を観て、同じ日本人として
大いに勇気づけられました。






■本欄で何度かお伝えしているように、
時代はデフレからインフレへと大きな
方向転換をしています。


ニュースでも、大手企業の大幅な賃上げが
伝えられています。


私たち中小企業経営に携わる者にとっては
悩ましい報道ですが、自社が変化・成長する
いい機会と捉え、変化に対応していきたいもの
です。





■変化への対応として、本欄ではパートさん、
アルバイトさんの処遇について、顧問先などで
お伝えしている内容の一部を共有します。


結論は、
『パートさん、アルバイトさんの可能性を
引き出した会社が生き残る』です。


今まで、パートさん、アルバイトさん
(以下P/Aさん)は、非正規(雇用・職員)
として分類され、低い労働力コストや、
時間の調整弁として扱われてきました。


しかし、少子高齢化にともなう人手不足倒産が
増え、インフレ経済下で、賃金上昇が恒常化する
環境下で、P/Aさんの可能性を引き出し、
生産性を高めることに成功した会社だけが生き
残るのです。


以下で概要を説明しますが、P/Aさん比率が
低い会社の場合は社員さんに対しても同様の
思想が有効です。





■『またサイチン(最低賃金)が上がりました』
現場でよく聞く言葉です。


P/Aさんの雇用に際して、下表左側の金銭的
報酬を考えられる会社はありますが、右側の
非金銭的報酬については、その10分の1も
考えていないように感じています。


例えば、P/Aさんの教育制度を整え、
その可能性を引き出し、会社との一体感や
仕事での達成感を感じてもらい、希望者には
正規雇用の道もひらける・・・。


そのような会社では、お客さまの満足度も当然
高くなり、生産性が上がり、金銭的報酬原資と
なる一人当たり粗利益額も増える好循環が生まれ
ます。


(筆者作成)




■私たち中小企業は、体力的に、大企業には
かないません。


しかし、目的を持って、手間ひまを惜しまず、
人と丁寧に向き合う時間を持ち続けることで、
必ず道がひらけて来る事例を自身の経験や
多くの事例として接してきました。


以上、拙文を読まれた方の何かのヒントになれば
幸いです。ありがとうございました。

今日も、皆さまにとって、
最幸の一日になりますように。


日々是新 春木清隆
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「養之如春」(これを養う春の如し)
──何事であれ、もの事を為すには、
春の陽光が植物を育てるように為すべきだという
意味である。

“これを養う”の“これ”には何を当てはめてもいい。
子供を育てることも、愛情を育てることも、仕事
を完成することも、病気を癒すことも、みな確か
に、あせらず、時間をかけてゆっくりと、春の光
が植物を育てる、その育て方に学ぶべきなのである。

井上靖(作家 1907~1991年)
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