時代のうねりの中で
時代のうねりの中で
■今年の仕事始めは、1月5日でした。
都内の顧問先で仕事を終え、歩いて靖国神社へ
お参りしてきました。
今回は、久しぶりに境内にある遊就館
(ゆうしゅうかん)に立ち寄ってきました。
遊就館はこの国の始まりから、国を護るために
命をかけて働かれた御祭神の資料を展示して
います。
■毎回、心洗われる思いをするのは、看護婦や
軍需工場員などとして、国に仕えた女性御祭神や
特攻隊員のご遺品、ご遺書や膨大な数の若すぎる
ご遺影パネルです。
命をかけてこの国を護られた御祭神に対し、
心から感謝する気持ちと、微力ながら、自分の
使命を全うしようという気持ちを新たにしました。
■前回の本欄では、『新年、心新たに』と題して
今年の傾向と心構えを記しましたが、今回は、
大きな時間の流れの中で、<時代のうねり>に
ついて、感じていることを共有します。
年明け早々から、大きな天災や事故が相次いで
いますが、政治・経済・文化など私たちを取り
巻くあらゆる環境に変化を感じ、この先の方向や
対応に苦慮されている方も少なくないと思います。
■筆者が学校を卒業し、初めて入った会社は
入社後10年成長を遂げ、その後6年もがき、
3,000人以上の従業員を抱え、会社更生法適用
という実質倒産をしました。
倒産の要因は種々ありますが、その大きな因の
一つが、それまでの流れと逆行する大きな
<時代のうねり>に対応できなかったことに
あります。
■具体的には、それまで5~6%で推移していた
銀行金利。それ以上に利回りの良かった不動産
投資をし、事業拡大していったビジネスモデルが
不動産の価格下落に対応できなかったことに
よります。
そのような経験から、その渦中にいたときに
感じることができなかった、<兆し>や、
ビジネスモデル自体の<健全さ>が
生き残るキーワードであると、学習しました。
■さらにその時の組織の状態を振り返ると
会社が衰退に向かった要因として
・感情的な判断
・強すぎるこだわり
・曖昧なコミュニケーション
があります。
これらは、会社を成長させてきた経営者だから・・・。
という周囲との関係性(いわゆるワンマン経営)
が、私たち中小企業も他山の石とする点であると
思います。
■現在、大きな時代のうねりの中で顧問先の
皆さんにお伝えしている概要は以下の3点です。
第1は、社長の心身の健康を確保し、
社員とその家族の健康を守る(習慣の徹底)
第2に、提供品質を最高のものにする
(TOPと幹部の執念)
第3に、新たな挑戦
(財務構造改革、各種開発、運営方法刷新、各種チャネルの見直しetc.)
■どれも当たり前のことです。
しかし、このような時代だからこそ、
今まで以上に、否、これ以上出来ないほど
徹底して、実践し続けるかどうかが次の時代に
生き残る手がかりであり、要諦と考えます。
大きな変化が予想される時局。
また折に触れご報告を申し上げたく思います。
以上、最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
今日も、皆さまにとって、
最幸の一日になりますように。
日々是新 春木清隆
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リーダーに必要なことは、主に以下の5点である。
1, 常に大局を見る余裕を持ち、冷静沈着さと大きな度量を兼ね備える
2, 仕事が出来なかったり気に入らなかったりしても、部下を信用して仕事を任せ、褒めるべきは褒め、指導すべきは指導し、能力が発揮できる環境を整える
3, 仕事の重要度と緊急度を正しく見定め、関係者間で情報を共有し、本当に重要な仕事だけを、無駄を省いて効率的に進める
4, 問題の細かいところに入り込まず、広い視野で多角的に、高い視座で長期的に、深い思考で合理的に判断を下す
5, 時代の大きな流れに逆らわず、古い慣習に縛られず、その時の状況に合わせて柔軟に考え方を変化させる
佐藤 一斎(儒学者 1772~1859年)
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