心の知能指数
心の知能指数
■ゴールデンウィーク真ん中の本日(5/3)は
全国的に好天にめぐまれ、緑輝く時節となりました。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
川べりのジョギングコースを走っていると、
吸い込む空気に緑の香りや、太陽のエネルギーを
感じ、ありがたい気持ちになってきます。
■最近、AI技術を駆使したチャットGPTの
話題をよく耳にします。
デジタル技術の進化に伴い、その技術の使い手で
ある、私たち人間の心のレベルや状態がより、
重要になってくると考えています。
先週、顧問先の会社でEQ(心の知能指数)に
ついて共に学ぶ機会をもちました。
■よく知られているIQ(Intelligence Quotient)
知能指数は、訓練による向上に限界があると
されていますが、
EQ(心の知能指数)は、訓練によって、大きく
高まることが、数多くの研究結果から導き出され
ています。
さらに、それらの研究から、仕事において、
EQ(心の知能指数)の高さと成果とに相関関係が
あることも確認されています。
■そのEQ(心の知能指数)は、以下の4つの領域
から構成されています。
「自己認識」「自己管理」「社会認識」「関係管理」
さらに、自分の感情をありのままに感じ取り、
自覚する「自己自覚力」や
相手の感情を、表情や態度、しぐさなどから
察知する「他者察知力」
感情を表す語彙を豊富に持ち、的確に言葉で
表現する「感情抑制力」など、
下表、指標名に示されている12の要素があり、
これらのスコアが高い人=EQの高い人には、
以下の5つの特徴があります。
1,素直
2,粘り強い
3,気配りができる
4,共感力が高い
5,リーダーシップがある
■では、どうしたらEQ(心の知能指数)を
高めることが出来るのでしょうか?
本欄では、筆者の実体験も踏まえて、以下
3つの習慣実践をご紹介します。
1,振り返りの習慣
振り返りの習慣で代表的なものは日記です。
日記に限らず、業務日報や週報など、折に触れて
書き出すことで、考え方が整理され、出来事を
客観視するクセが備わります。
2,マインドフルネス(瞑想)の習慣
マインドフルネス(瞑想)の効能は学術的にも
数多くの研究成果で確認されています。
筆者も30年以上続けており、まだまだですが、
確かな効能を感じています。
3,対話の習慣
上司、あるいはコーチやメンターと対話する
ことで、一人では気づけなかった、あらゆる
範囲の気づきを得ることができます。
1on1(ワンオンワン)がそれにあたります。
■さいごに、以前、顧問先の管理職(以下:Aさん)
と対話をした際の事例を共有します。
Aさんは30代中盤の男性で、年上の方を含む
5人の部下がいました。
その方は部下に自分の思っていること、
考えていることを率直に伝えることが
苦手であることが、ご自身の課題であると
認識されていました。
上図、12の要素の8番目、「感情共感力」
相手の気持ちや思いを相手の立場に立って
理解する力の強い方です。
一方、12の要素の
「自己自覚力」や「感情統合力」を上手く使えて
いなかったので、自分の言いたいことが伝え
切れていなかったのです。
それらを一緒に確認するとともに、具体的な
事例で、部下に伝えた場合の利害得失(業績・
人間関係・感情など)を書出してもらいました。
そのような対話(30分)を1年ほど続けた結果
AさんのEQと部門業績は向上し、現在、Aさんは
部下との定期対話を重要業務としています。
今日も皆さまにとって、
素晴らしい一日になりますように。
日々是新 春木清隆
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心ひろければ体ゆたかなり。
曾子(思想家 紀元前505年~没年不詳)
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