自社の常識は、世の中の非常識
自社の常識は、世の中の非常識
■先週末、映画『レジェンド&バタフライ』を
家族と観てきました。
木村拓哉(織田信長)と綾瀬はるか(濃姫)が
主演で、二人の生涯を描いた物語ですが、
天下を平らげた信長がつぶやいた言葉の
『何のために・・・』
が考えさせられる言葉でした。
■ご紹介などで、初めて訪問する会社に接する際、
残念に思うことが少なくありません。
主な事例を列記すると
1,メールなどの返信が遅い
2,電話をするが、4コール以上待たされる
3,電話がつながっても、応対が悪い
4,会社の看板の色あせや、一部損壊
5,会社の駐車場などに雑草が生え放題
6,事務所や工場内が雑然としている
7,挨拶は、目を見ない、あるいは、覇気がない
などなどです。
■このような会社では、社員さんは、ただ漫然と、
日々出社して、その日暮らしの仕事を、いかに
自分が楽をするかを無意識に選択しているので
会社の雰囲気がドヨーンと停滞しているように
感じます。
上記のような会社では、私たちが自分の体臭に
気づき難いのと同様に、自社の状態に違和感を
感じている様子はありません。
■そのような会社で、講演などを行うと、
開始時間を過ぎても参加者が集まらなく、
それを叱責するような様子は見られません。
このような遅延が、社員さん100人の会社で
日常的に行われている経済損失を一人一日
15分のロスで試算すると
100人×15分×20日=30,000時間=500時間
500時間×3,000円=1,500,000円
500時間は、社員さん3人分の月間労働時間。
あるいは、時給3,000円として150万円の
ロスとなります。
これは誇張した数字ではありません。
時間感覚の違いが、業績に及ぼす影響度合いは
社員さん100人規模の会社でしたら、改善余地
のごく一部と思料します。
■昨年、関係している会社のリーダー向け研修を
隔月で全5回行い、毎回、課題を提出してもらい
ました。
その10月と12月の課題提出の時期を表したもの
が下のグラフです。
10月、ほとんどの参加者は締め切り前日の提出。
12月、締め切り前日の提出者は少数で、大多数が
前倒しで提出していることが確認できます。
10月に筆者から参加者に対して、前倒しに
ついて情報共有した時間は5分程度でした。
この会社の組織風土と、参加者の資質の高さを
感じる事例です。
あわせて、私たちの言動により全体のパフォーマ
ンスが左右される実例でもあります。
■自社の常識は、世の中の非常識。
改めて、自社の状態を他者目線で点検する機会と
なれば幸いです。
今日も皆さまにとって、
素晴らしい一日になりますように。
日々是新 春木清隆
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一個の人間の可能性というものは、
本人が常識のレベルで考えているより
はるかに高いところにあるものです。
ジョセフ・マーフィー(牧師 1898~1981年)
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