未来に希望を
未来に希望を
■先週の金曜日、渋谷での仕事が早めに終わった
ので、近くの代々木公園を散策してきました。
初冬、夕方の代々木公園は、人の数も少なく、
樹齢を重ねた木立の中は、都会の真ん中とは
思えないような静謐な空気が漂い、心と身体が
浄化された感覚になりました。
■毎年この時期は、来年のようすについて思いを
巡らせ、計画をたてることが習慣になっています。
その際に使用する考え方の一つとして干支(えと)
があります。
干支というと、古くさく迷信じみた印象を持つ
方もいらっしゃいますが、千年以上にわたる長い
年月の中で、歴史的観察と統計上の確率などに
基づいて帰納的に研究されてきた考え方であると
とらえています。
■人生や仕事を農作業にたとえると
春は種をまき、夏は雑草取りと水やり、
秋は適切な時期に収穫、そして、冬は土地を
休ませ春に備えることが一般的です。
一方、実生活においては、冬、一所懸命に種を
まいて芽が出ない。あるいは、夏、雑草取りや
水やりを怠って、収量が激減するなど
トンチンカンな状況が散見されます。
未来を考えるのは、自分自身や家族はじめ、
周囲の大切な関係する方々が、現在の状況を
大局的に観じ、より良く生きるためのきっかけ
として活用することが目的です。
■来年の干支は、
癸(き)卯(ぼう)(みずのと う/きぼう)。
「癸」は「揆」であり物事を「はかる」という
意味です。
はかるためにはモノサシや規準が必要となる
ことから、「のり」規則の則の意味ともなり、
諸事を取り仕切る意味ともなります。
国を取り仕切るのは「総理」
省庁を取り仕切るは「大臣」
会社を取り仕切るは「社長」で
これらはみな「揆」です。
■したがって来年はトップが諸事取り仕切れる
かが、肝要となります。
そのためには、何ごとも筋道を立てて判断する
ことが、繁栄につながります。
逆に、取り仕切れなければ「一揆」ということに
なります。
筋道とは、ものごとの正しい考え方であり
矛盾のない話の流れ、そして原理原則です。
■癸卯の「卯」の意は、
真ん中の二本の棒が門柱を表わしています。
これまで閉じられていた門が、開いた状態です。
また、「卯」はもともと兎(うさぎ)ではなくて
茨(いばら)、茅(かや)という意味です。
いばらや、かやは、茂って、根がはびこり、
こんがらがると収集がつかなくなります。
よって、開いてみれば中の、いまだ未整備、
雑草や樹木の無駄におい茂った野原を
こんがらがらないように、丁寧に、整備開拓して
いくと、未来が開けてきます。
■以前の小欄でご紹介しましたが、
現在は、これから数十年経って振り返ると
大転換の時期であったといえる真只中と
とらえています。
https://www.hibikorearata.co.jp/blog/everyday/entry-331.html
このような時代の中で、2023年は、停滞した
よのなかに希望が芽吹き、花開く助走の年と
なると、かんじています。
これまで積み重ねてきた力が試される年でも
あるため、最後まで諦めずに勇気と希望を持ち
続けることが、道をひらく鍵と確信しています。
今日も皆さまにとって、
素晴らしい一日になりますように。
日々是新 春木清隆
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過去には感謝を、
現在には信頼を、
未来には希望を。
オットー・フリードリッヒ・ボルノウ
(教育哲学者 1903~ 1991年)
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