ブログ
日常

経営理念の理解~実践~浸透

経営理念の理解~実践~浸透


■今週の日曜日、通っている空手組織の世界大会
の日本代表選抜戦となる「第54回オープントー
ナメント全日本空手道選手権大会」を観戦してき
ました。


体重無差別でおこなわれる試合は、鍛え抜かれた
体と心のぶつかり合いで、闘う心の大切さを改め
て感じた次第です。




■この空手組織は、1954年に道場の看板を出し
1964年から組織化し、現在、国内の道場数は
900を超え、全世界では8,000を超えています。


以前、小欄でご紹介しましたが、この組織が長き
にわたり繁栄している要素の一つとして人が育
つシクミを有していることをあげました。


今回、この組織の大会を観戦し、企業経営にかか
わる者として、組織が末永く繁栄するために経営
理念が大切であることを認識しましたので情報共
有します。




■東京体育館という大きな会場で行われた今回の
イベント。多くの人が集まり、想定外の事態も起
こりますが、つつがなく進行していく様や地味な
がらも、着実なスタッフの挙動などから、経営理
念が浸透していることを感じました。


浸透と書きましたが、経営理念は掲げているだけ
では何の役にも立ちません。


普段、申し上げているのは、
『経営理念は理解~実践~浸透が大切』です。


すなわち、掲げている経営理念を経営者はじめ
組織の全員が自分事として、人に伝えられるよ
うに理解し、日々の業務の中で実践し、上司の
姿をみて、部下に、組織全体に浸透していく…。
目指すところは、そんな状態です。




■稲盛和夫氏の書かれた『人を生かす』(日本経済新聞出版)に、
経営理念の理解~実践~浸透について
書かれていますので、ご紹介します。


ある鉄製品加工を営む中小企業の経営者から
「自社のような3K業種の仕事で、社員に夢と
誇りを持たせるにはどうしたらいいのか」という
問いへの稲盛さんの答えが以下のようなものです。


「これは大変重要な質問です。3Kの仕事だから
というのではなく、社員の動機付けをすることは、
すべての経営者に共通する重要な問題です。

例えば、営業部員に仕事に対する夢と誇りを
持たせるようなことが、どこまでできている
でしょうか。

惰性で仕事をやっているだけで、社員に
モチベーションを持たせられていないケースが
少なくないだろうと思います。

よい経営者は、どんな仕事であっても
『私たちの仕事は、社会的にも人間的にも
たいへん意義があるのだ。たいへん立派な
ことなのだ』と自分自身にも社員にも
言い聞かせています。

まず、社員に対して会社の存続理由、自分の
仕事が社会で必要とされている理由を明確に
することが必要なのです。

―中略―

営業の社員に「おまえ、これを売ってこい」と
命じるだけではモチベーションになりません。

これを売ることが、どういう社会的意義が
あるのか、わが社にとってどういうことを
意味するのか、あなたの人生にとっては
どういうことを意味するのかをいわなければ
ならないのです」。

<以上 『人を生かす』から抜粋>



まさに経営理念の浸透。
「何のために」という目的理解がチベーションの
根源であると、稲盛さんは説いています。


今日も皆さまにとって、
素晴らしい一日になりますように。

日々是新 春木清隆

――――――――――――――――――――
企業および企業文明の目的は、
優れた人間を作ることである。
ピーター・ドラッカー (1909~2005年 経営学者)
――――――――――――――――――――


Copyright(c) hibikorearata All rights reserved.