過去と未来
過去と未来
■先週は、創立150周年記念 特別展が行われ
ている上野の東京国立博物館に家族と行き、
教科書にのっている国宝の数々や、時代を超えて
伝わるホンモノの美術品・工芸品に接してきました。
わけても、日本刀がたたえるエネルギーは、凄まじい
ものがあり、平安時代につくられた品で、豊臣秀吉・
徳川家康・秀忠らが所持した刀などは、刀匠や、
かかわった人たちの想念が宿っているかのようで、
生き物のような存在感に満ちあふれていました。
■帰路は、1925(大正14)年創業の
洋食屋さんに立ち寄り、食事を楽しみました。
ここは、創業から90年以上、伝統の味を
守りつつ、2016年にクラウドファンディングを
募って、2階客席を改修するなど、進取の気性も
あわせ持ったお店です。
■私たち経営に携わるものにとって、未来を
知るということは、ある面で事業の成功に
つながる重要な一つの鍵です。
11月10日、横河電機から
『2035年の未来シナリオ 時を超えた旅』が
リリースされました。
このレポートは、社内の社長直轄チーム26名と
社外の研究機関や、大学と連けいし、まとめられたものです。
シナリオプランニングという手法を用いた
本レポートの作成概要は、社会と産業を牽引する
2,000以上の要素を特定し、そこから最も影響力
のある5つのトレンドを特定しています。
■ここから、レポートに書かれている5つの
トレンドをご紹介します。
1, 社会に影響を及ぼすリスクの増大
・過剰な人口増加により、資源確保が困難になる
・気候変動により、自然災害がさらに増大
・サイバー攻撃、テロ、世界的な健康被害、疾病などの脅威が着実に増加
・レジリエンスへの備えのない多くの国は、より脆弱化する
2, DXによるイノベーションの加速
・2035年までに全世界で1兆台以上のIoTデバイスが稼働
・5G、6Gネットワークが、指数関数的に増大するデータをサポート
・ハードウェア、ソフトウェア技術の進歩により、デジタル変革と新しいアプリケーションの優れた基盤が構築される
3, バイオテクノロジーの活用拡大
・ワクチン開発を加速させるmRNA制御技術
・CRISPRゲノム編集技術による耐性作物の開発、ヒトの臓器の培養、絶滅危惧種の保護
4, サステナビリティと資本市場の融合
・天然資源の枯渇、環境破壊、気候変動の深刻化、生物の多様性の損失などの脅威が増大
・投資家は、環境・社会・ガバナンス(ESG)の価値を高める企業を評価
・脱炭素などの金融政策やリスク回避的な投資により、企業はサステナビリティを優先
5, 多極化する世界秩序
・新興国は米国やEUと競合し、グローバルガバナンスは弱体化、変化を迫られる
・仮想世界テクノロジーは、メタバースやマルチバースエコシステムを発展させ、物理世界への影響力を抑制するため、さまざまな手法を講じる
■さいごに野村総合研究所(NRI)が
まとめたNRI未来年表 2022-2100より
筆者が編集した表を以下に記します。
※ZEH(net Zero Energy House ネットゼロエネルギーハウス エネルギー収支をゼロにする省エネルギーの家)
今日も皆さまにとって、
素晴らしい一日になりますように。
日々是新 春木清隆
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今日の成果は過去の努力の結果であり
未来はこれからの努力で決まる。
稲盛和夫(実業家 1932~2022年)
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