人を残す
■先週は地方都市で後継者と幹部の合宿を行う
など、移動が多い週でした。ターミナル駅の
人流や新幹線の乗客が増えていることなどから、
長かった抑制期間の終わりを感じています。
■ご存知のように、会社の未来には
存続・売却・倒産(消滅)という
3つの行き先があります。
関係している会社の新入社員や20代の社員
さんたちと接する機会が少なくありません。
彼ら彼女らと接しているとき、ふと思うことが
あります。
それは、この人たちが現在の定年を迎える
40年先もこの会社は良好な状態だろうか。
ということです。
■曹洞宗の開祖・道元禅師は、
「志のある人は、人間は必ず死ぬということを
知っている。志のない人は、人間が必ず死ぬと
いうことを本当の意味で知らない」
と言われています。
会社経営において「志」は会社の存在意義や、
将来のありたい姿、すなわち、経営理念や
ビジョンになります。
「志」をどのようにして次世代に引き継ぐかを
考え、実践していくことが経営において大切な
事柄ですが、これは死生観がベースになります。
志ある人とは、人(自分)は必ず死ぬ。
だから、今を生きること大事にしよう。
生きている間に、後に続く人たちへ、
少しでも良い遺産を残していこうと
考えている人なのかもしれません。
若者の将来を思うとき、微力ながら、少しでも
幸せな未来のために貢献したいと思う次第です。
日々是新 春木清隆
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金を残して死ぬのは下だ。
事業を残して死ぬのは中だ。
人を残して死ぬのが上だ。
後藤新平(1857~1929年 医師・政治家)
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