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日常

社員の「当事者意識」

■先週は、新潟県上越市でスポットの仕事が
あったので、妙高高原に立ち寄り、1937年
創業のホテルに宿泊し、近隣の秘湯と山を
楽しんできました。


■同じく先週、関わっている会社の幹部会議で、
上半期(4~9月)の振り返りがありました。


その中で、昨年から取扱を始めた商品の販売状況
が振るわなかったので、期中の役員ミーティング
で協議し、7月から3ヶ月間、販促キャンペーン
を実施した結果が報告されました。


9月の当該商品の全社販売額は、4月対比で
9倍と大きく進展していました。


当該商品は、サブスクリプション(定期購入)型
なので、今後も継続した収益寄与が期待できます。





■この商品は、市場に流通している同種の商品と
比べて、特段の優位性を持たない商品で、
販促キャンペーンの内容も一般的な内容でした。


では、何故、4月度対比で、9倍の結果を出せた
のでしょう?


その主たる要因は、社員の「当事者意識」によるもの
と思料します。


今回のキャンペーンように、人がほんとうに
やる気になったら、そうではない人の何倍も
働くことは、自身の経験や各種調査結果から
明らかです。


「当事者意識」はモチベーション、あるいはエンゲー
ジメントと言い換えることもできます。




■「当事者意識」とは、「仕事の主人公は自分だ」
という自覚です。自分が取り組んでいる仕事を
「自分事」として感じることです。


実際、この会社のキャンペーンで1位になった
拠点長は、販売の際、お客さまに対して
『助けてほしい』と言ったそうです。


『助けてほしい』の前後の文脈もありますから、
その是非は問いません。


『助けてほしい』。
私たちは、自分事でもこの言葉はめったに使い
ません。


『何とかしたい』の一念から自分事として、
必死になって仕事に取り組んでいる拠点長の
心情を感じ取りました。




■社員の「当事者意識」は、上げることも大切
ですが、「当事者意識」を削ぐような言動、
言い換えると「やってはいけないこと」を
意識して、やめるか、減らす方が、優先順位は
先になります。


ここでは、よく見かける上司の「当事者意識」を
削ぐような言動を3つ共有します。


1,目的や背景などを伝えない
仕事は、因数分解すると単純で楽ではないもの。
しかし、会社で行うすべての仕事は会社の存在
目的や経営理念につながります。

目的や背景を伝えず(自覚・理解せず)に仕事を
続けると、仕事は苦痛になり、惰性になります。


2,話を聴かない
部下が上司に話しかけた際、上司はパソコンの
モニターを見たまま、部下の目を見ずに、相づち
だけで対応している・・・。
よく見かける光景です。

この対応をされた部下は、どんな心境になるで
しょう?

話を「聴く」は、「聞く」ではありません。
しっかりと部下の目を見て、部下の伝えたいこと
や心情に心を寄り添わせることが大切です。


3,ざっくり過ぎる指示
仕事を割り当てる・付与する際、上司にその知見
が乏しいか、横着をして、部下の能力が十分に
発揮できず、期限超過。

あるいは、上司の描いていた内容と違うため、
上司が低品質で妥協するか、部下が二度手間、
三度手間をかけている状態。

部下に仕事を割り当てる際に、少なくとも以下の
5点は共有しておきたいものです。

1)仕事の目的
2)明確なゴール
3)期限・費用
4)優先順位
5)中間報告といつでも相談に応じる姿勢


今日も皆さまにとって、
素晴らしい一日になりますように。

日々是新 春木清隆
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人を動かすことのできる人は、
他人の気持ちになれる人である。

本田宗一郎 (経営者1906~1991年)
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