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孫氏の兵法

孫氏の兵法


■今週の月曜日(3/28)、午前中が歯の定期
検診だったので、午後は他の予定を入れず、
都内を走りながら桜を満喫してきました。


市ケ谷の母校をスタートし、本郷の赤門前を通り
上野公園で折り返して、最後は後楽園の温浴施設
で、ゆったりと温泉を満喫してきました。


(筆者撮影 2022年3月28日)



■2月23日、ロシアがウクライナに攻め入る
前日に、「戦略を考える」と題した拙文の中で
「孫氏の兵法」をご紹介しました。
https://www.hibikorearata.co.jp/blog/everyday/entry-295.html


今回は、「孫氏の兵法」の中に説かれている
内容の一部を共有します。




■「孫子の兵法」第二章 作戦篇の中に
『日に千金を費やし、然る後に十萬の師挙がる』と
説かれている一文があります。


このあたりの文章を現代文に訳すと
『軍隊を運用する時の原則として、軽戦車千台、
重戦車千台、鎧(よろい)で固めた武者十万人、
千里先に食糧を運搬する時は、内外の出費、
外交使節をねぎらう費用、にかわや漆(うるし)
などの材料費、戦車や甲冑の供給などで、一日に
千金を費やしてようやく十万の軍隊が動く』

『戦いが長引けば勝ったとしても兵士たちを
疲れさせ、鋭気をくじく。城を攻めれば戦力は
底を尽き、長く軍隊を外に露営させていると、
国家財政が疲弊する。』


今から2500年以上前から読み継がれている
教訓が、「孫子の兵法」をよく学んでいたはずの
旧日本軍や、現在でも、活かされていないことを
改めて認識した次第です。




■そして、「孫子の兵法」第一章 始計篇の中に
『兵は国の大事』ではじまる箇所の現代語訳は、

『戦争とは国家の重大事であって、国民や国家の
生死はもちろん、存亡にも深く関わる行動だと
いうことを心得て計画を立てる必要がある』と
なります。


さらに、『主は怒りを以て師を興すべからず、
 将は慍(いきどお)りを以て戦いを致すべからず』

現代語訳は『主君は、怒りから師団(軍隊)を
編成するべきではなく、将軍は、憤りから
戦争を始めるべきではない』です。



■「孫氏の兵法」の基本精神は、好戦的でなく、
感情に流されず、合理的であるといわれます。


また、大切なことは、国家の継続であること
と説いており、ゴーイング・コンサーン
(継続企業の前提)を標榜する企業経営に
大いに通じる思想があります。


よって、ビル・ゲイツや孫正義が強い影響を
受け、経営の教科書にしていたといわれています。



■今、私たちを取り巻く環境は、明治維新の頃の
状況に非常に似ていると感じています。


そう感じる現象の1つとして、世界のボーダレス
化があります。

それは、ウイルスや戦争、そして経済など、
他国で起こっていることが、自国に密接に影響を
及ぼしている現在。国境はじめ、あらゆるものの
境界線の機能が薄れているということです。



明治維新の状況と似ていると感じる現象の
2つ目は、国同士の争いの激化です。
長かった冷戦時代が終わり、世界各地で
争いが表面化しています。



■このような激動の時代。
単なるマニュアルや、今までの経験則では通用
しないと、感じている方もいることでしょう。


大切な人たちを守り抜き、生き延びる智慧として
2500年以上読みつがれている「孫氏の兵法」
から学ぶことは多々ありますが、その核心は


「大切にすべき原理原則」と
「基本方針」を明確にすること。


違った表現をすると
「切り捨てるものを明確にする」
「あれも、これもから、これだけ」
「ほんとうに大切なことは何か」
であると感じています。



■30代の頃、「孫氏の兵法」を旧日本軍で
学ばれた方から、『決して、感情に流されるな』
『怒りを感じて言いたいことは、一晩寝てから
もう一度考えろ』と言われたことが、今に
なっても、なかなか出来ずにいる自分がいます。


今日も皆さまにとって
素晴らしい一日になりますように。


日々是新 春木清隆

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「Don’t think. FEEL!」
「考えるな、感じろ!」

ブルース・リー
(武道家、映画俳優 1940~1973年)
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