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考え方と覚悟

考え方と覚悟


■先週、みずほ銀行のATM障害についての報道がありました。その概要は、みずほ銀行は11日、午前9時ごろから一部の現金自動預払機(ATM)が不安定となり利用できなくなる障害が起きたと明らかにした。(中略)みずほ銀では昨年2月以降システムトラブルが相次いでおり、今回が11回目となった。(中略)みずほ銀は一連の障害で行政処分を2度受け、親会社みずほフィナンシャルグループは今月に新経営体制となったばかりだが、顧客対応が後手に回った。(共同通信)

11回目のトラブル、顧客対応が後手に・・・。私たち中小企業でも考えにくいこの状態に、現場で対応にあたっている方々の心中を思うと、胸が痛みます。




■2年を超すコロナ禍の経験は、私たちの生活様式はじめ、多くのことを変化させています。この環境変化から何を考え、どう対応するのか?22ヶ月前に小欄で、そのあらましをお伝えしました。

今、読み返しても、その考え方に大きな相違はなかったのではないかと思っています。今回は、大切なことを考える際の思考の切り口と覚悟について共有します。

https://www.hibikorearata.co.jp/blog/everyday/entry-185.html




■いつの頃からか、コロナ禍のような、大きな変化に直面したとき、あるいは、同じようなトラブルが頻発する場合、一旦立ち止まり、これは私(たち)に何を伝えようとしているのか、何を学べといっているのかを考えるようになりました。


考える際に、以下の3つの側面からみています。それは、①長期的、②根本的、③多面的です。<長期視点と短期視点>、<根本と表層>、<多面と単面>・・・。


自身の失敗経験を振り返ると、基準となる3つの側面とは反対側から考えていたことがわかりました。それ以来、大きな変化などに直面したときは、時間はかかりますが、①長期的、②根本的、③多面的に、何度も何度も、反すうして考えることで、失敗の数が減っているように感じています。




■このような考え方をするようになって、軽重の判断が、何となく分かってくるようになりました。

22ヶ月前に発信させていただいた中に書いた内容の一部は、資金の手当てをした上で、第1に社長の心身の健康を確保し、社員とその家族の健康を守る(習慣の徹底)。第2に、提供品質を最高のものにする(TOPと幹部の執念)。第3に、新たな挑戦(財務構造改革、各種開発、運営方法刷新、各種チャネルの見直しetc.)でした。

大切な順番は、命>お客さま>挑戦と変化です。




■物ごとの重さを判じることは、一朝一夕には出来ません。大企業の社長の在任期間は、4~6年程度が大半です。新卒で入社以来、コツコツと努力を積み上げてきた社長が、少なくとも自分の任期中、大過なく過ごすことを第一に考えて経営することは自然な成り行きなのかもしれません…。(そうではない、立派な経営者の方も数多くいらっことも認識しています)


一方、中小企業経営にたずさわる私たちは、背負っている責務の重さの感じ方に格段の違いがあります。従業員数や商いの規模は大企業のほうが圧倒的に多いもかかわらず、です。それは、覚悟の差といっても差し支えないと思います。




■覚悟の差。全リスクを引き受けて汗をかく。私たちは波乱の経営環境の中で、生き残ってきました。これから、平穏な日が続かないことも承知しています。

しかし、あらゆる苦難を乗り越え企業を守り抜くという不屈の精神、覚悟があるかぎり不滅です。これからも、尊敬する仲間の皆さんと共に、変動の波を前にしても動ぜず、時代の変化を見据え、長期的な視野に立ち、根本的、多面的に考え、生き抜いていこうと思っています。


今日も皆さまにとって
素晴らしい一日になりますように。


日々是新 春木清隆

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経営者は、つねに死を覚悟して、
しかもつねに方向転換する離れわざを
心に描ける人でなければならない。

松下幸之助(実業家/1894~1989年)
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