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中期経営計画策定合宿

中期経営計画策定合宿


■11月末の先週、地方の温泉宿で
関わっている会社の中期経営計画
策定合宿を行いました。
参加者は30代40代中心とした8名の幹部。



日ごろ、目先の業務に忙殺されがちな
各部門の責任者たち。
物理的に会社から離れ、非日常の空間で
くつろぎながら、対話を進めることで、
精神的にも解放がすすみ、深く精妙な
発想や気づきを得られることが少なく
ありません。



この会社でも、その意義を実感され
幹部合宿は定例化しています。



■中期経営計画策定は、基本、通常のお作法に
則り、フレームワークを使って成果物を紡ぎ
出していきますが、今回のチームはレベルが
高かったので、2日目の朝に
「肚(はら)をつくる」をテーマに
情報共有とワークを行いました。



■通常、私たちは頭でモノを考えていますが
情報過多の現在、頭でっかちになりがちです。

「言うだけ番長」
言葉ばかりで結果や努力が伴わない人や

言いっ放しの「評論家」が増えていると
感じる昨今。


「胸に手を当てて考える」という言葉があります
が、頭で考える利害得失に加えて、
「胸に手を当てて考える」こと、言い換えると、
じっくりと深く考えることで、誰もが持っている
良心をベースに考える。

すなわち、損得プラス善悪で考えることに
近づけるような気がしています。


「ハラがすわった人」という表現がありますが
非常時や土壇場にあって、あわてず、どっしりと
構え、適切な判断ができる人と理解しています。

判断の「断」は、断ずることで、
何かを断ちきること。
「断腸の思い」と言う表現がありますが
人生や経営の土壇場で、まさに「断腸の思い」の
決断を経験された方も少なくないのでは
ないでしょうか。


■これからも引き起こる
(と覚悟したほうが賢明な)
○○○年に一回の非常事態。


「肚(はら)をつくる」ことは
一朝一夕ではなし得ません。
今回の合宿では、会社を担っていく
30代40代の方々と共にワークを行うことで、
その実践を習慣化することを意図した次第です。



■中期に限らず経営計画は、
出来上がってからが、本当の仕事。
30年を超えるこの会社は創業以来黒字経営です。


この会社の黒字経営因子は種々ありますが
今回は2点に絞りご紹介します。


1点目は、常に「経営理念」を意識した言動が
なされている、です。
今回の合宿でも、あらゆるテーマ、例えば
財務について対話しているときにも「経営理念」
とつなげて語られていました。

また、日ごろ、会議体などでの発言でも
「経営理念」や行動指針に掲げられている
ワードが、くり返し、何度も出てきます。

このように、「経営理念」の理解・実践・浸透を
絶えることなく行っていることが
黒字経営の因子の1点目です。


2点目は、「続ける力」です。
この会社では、「経営理念」はじめ
この会社の中核となる強みや大切にしている
ことについて、途切れることなく、定期的に
確認と磨き上げが習慣化されています。

計画をつくる会社は多々ありますが、
ここまで徹底して実践し続けている会社は
そう多くありません。以上がこの会社の
黒字継続の主たる因子2点です



■今回、参加者の皆さんから
3年後の未来の明確なビジョンと
それを作り上げていくぞという
不屈の精神を感じた2日間でした。



今日も皆さまにとって、
素晴らしい一日になりますように。

日々是新 春木清隆 

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登山の目標は山頂と決まっている。
しかし、人生の面白さはその山頂にはなく、
かえって逆境の、山の中腹にある。

吉川英治
(小説家 1892~ 1962年)

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