人をつくる、組織をつくる
人をつくる、組織をつくる
■毎年、複数の会社の新入社員さん達
数百名の研修をしています。
その際、必ず身につけてもらうことが
いくつかあるのですが、その一つに
【席を立った際に椅子を机の中に入れる】
があります。
この文を読んでいらっしゃる方は
なんだ、そんなことは、当たり前じゃないか。
と思う方がほとんどだと思います。
しかし、いい意味でも、悪い意味でも
【わが社の常識は他社の非常識】は
どの会社にでもあるものです。
■数ヶ月前、スポットで行った幹部研修で
【席を立った際に椅子を机の中に入れる】
ことが、当たり前になっていない会社が
ありました。
当日のテーマとは、離れていましたが
その場でしっかりとご指導させて頂きました。
後日、参加レポートをご覧になった
社長から連絡があり、幹部の人間力を
高める、をテーマに研修を続けています。
■研修のはじめに、幹部の皆さんに
決めていただいたことは研修のテーマでした。
参加者が決めたテーマは
【「できる人」から「できた人」へ】
でした。
■本欄で何度か述べていますが
幹部の要件は、才(仕事ができる)プラス
徳(人柄がよい)です。
本来、幹部になっている方は、
仕事ができる人。
この幹部が人柄がよい、すなわち
・困ったときには、助けてくれる
・いつも、上機嫌
・感情的にならずに接してくれる
・相手によって態度を変えない
・かっこいい(容姿だけではなく)
などと部下から思ってもらうことが
「できた人」を目指す人の指標になります。
■それらの主旨を踏まえて、幹部の皆さんには
毎日実践する10の行動をそれぞれ決めて
もらいました。
決めてもらった内容を共有した際に
幹部の一人から
【自発的な明るい挨拶と声がけ】は
全員共通で行おう、と提言があり
それらを実践し続けています。
■マサチューセッツ工科大学の
ダニエル・キム教授は成果を上げる
組織には共通のグッドサイクルが
あると唱えています。
■このグッドサイクルの鍵になるのが
【関係の質】です。
ご覧になってお分かりのように
【結果の質】、すなわち成果を
上げるためには【関係の質】を
一つひとつ丁寧に積み上げていく
ことが、不可欠なのです。
■その意味でも、一人の幹部が提唱した
【自発的な明るい挨拶と声がけ】は
誠に意義ある内容だったのです。
この会社は、もともと自由闊達な雰囲気
なので、○○さんの朝の挨拶は心が
こもっていないという、仲間からの
フィードバックに対して
【心のこもった挨拶とは何か?】を
幹部が真剣に議論するなど
組織の熱量が上がってきていることを
実感しています。
今日も皆さまにとって
素晴らしい一日になりますように。
日々是新 春木清隆
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しつけ三原則
「ハイの返事」
「あいさつ」
「はきものをそろえる」
森信三
(教育者 1896~1992年)
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