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「人を大切にする経営」

■「人を大切にする経営」を唱えたのは
師匠である坂本光司先生です。

坂本先生のご著書は、お会いする前に
『日本でいちばん大切にしたい会社』はじめ
数冊読んでいました。


2013年、ご紹介をいただき、坂本先生のお話を
直接うかがう機会があり、そこで心震えるオモイをし2014年から4年間、法政大学大学院坂本光司研究室で学ばせていただきました。




■それまで、事業会社2社の経験。
1社目は、会社更生法適用企業140社の中で
再上場を果たした会社10社。
(再上場確率 10社÷140社=7.1%)。

2社目は、さらに難易度が2ケタ以上高くなり
年商3億円で債務超過の会社を株式公開に
導いた経験から、経営に対する妥協できない
考え方をもっていました。




■「人を大切にする経営」の基本的な考え方は、
人の幸せを重視する経営の実践こそが、
結果として企業に安定的な好業績をもたらす
というもので、非常に共感できるものでした。



坂本先生が、この考えを確立するまでに
当時で40年以上の研究実績と、実際に
訪問された会社が、4,000社を超えており、
先生をして、『まるで法則のような特徴』と
表現されるほど説得力があるものでした。


■大学院在籍時、国内外の数百社を訪問し、
経営者の方からお話をお聴きし、現場の
社員さんの目つきや態度などを体感し
その考え方は確信を超え、「岩盤信条」と
なったことは以前の小欄でご紹介しました。

“真”経営ピラミッド
https://www.hibikorearata.co.jp//blog/everyday/entry-258.html



■「人を大切にする経営」で大切にする5人として大切な順番に

①社員とその家族
②外注先・仕入れ先
③顧客
④地域社会
⑤株主

としていますが、一般的に「人を大切する」
ことが注目されがちです。


しかし、実体験と研究を通じて、安定的な好業績の会社に不可欠の共通事項は、他社に負けない技術や商品、サービスを有していることでした。



それは拙著の中で、「人を大切する経営」8つの打ち手として紹介しています。


■8つの打ち手は、その重要度順に全ての礎となる
①経営者。

次に高収益企業の必須要件として、
②経営計画 
③月次決算 
④独自技術・商品・サービス 
⑤人財の採用と育成。

さらに継続的発展のための要件として
⑥社外資源の活用 
⑦人財の活性化 
⑧継続的未来投資をあげています。


④独自技術・商品・サービスは、安定的な好業績の中核をなすもので、当たり前だろうと感じる方も多いと思います。



■ここに一つのFACTがあります。
大学院時代に、中小企業836社から
回答を得たアンケート調査の結果、
81%が「他社より安い」を売り物にした
価格競争に陥っていました。

81%という数字は、この20年間、我が国の
赤字企業の割合70%と近似値であること、
と同時に、私たちは、何としてでも、
価格競争のアリ地獄から
脱出する責務があると考えています。



■現在、関わっている近しい方々には、
新規開発する事業の営業利益率は
最低30%を目標としましょう。とお伝えし、
そこから逆算して事業設計をしています。




■以前もご紹介しましたが、
非価格競争を実現している9社の事例紹介をします。

1,倒産寸前だった土建屋さんが廃材利用で成長企業に変身
  出雲カーボン株式会社  https://www.sumi8.jp/company/


2,街の看板屋さんが世界シェアナンバーワンの会社に
  コミー株式会社  https://www.komy.jp/


3,独自商品の開発でリピート率90%以上の印刷業
  丸吉日新堂印刷株式会社  http://eco-meishi.info/


4,紹介とクチコミが絶えないビルメン会社
  株式会社ベル  https://ai-kando.jp/


5,他店の4倍の価格で売られるキャベツに行列ができる店
  株式会社まるおか  https://www.e-maruoka.jp/


6,突出した技術で営業部隊のいないメッキ加工会社
  清川メッキ工業株式会社  https://www.kiyokawa.co.jp/


7,高品質な手仕上げで固定客をつかむクリーニング店
  有限会社プラスアルファ  https://plusalpha24365.co.jp/


8,1枚1080円の煎餅が大ヒット
  山香煎餅本舗  https://www.yamakosenbei.co.jp/


9,食品工場に特化して価格競争からの脱出に成功した建設会社
  三和建設株式会社  https://www.sgc-web.co.jp/


以上、今日も皆さまにとって
素晴らしい一日になりますように。

日々是新 春木清隆


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