入社10年目(キャリアデザイン)研修
■9月25・26日、関係している会社の
新卒入社10年目の人たち8名と
キャリアデザイン研修合宿を行いました。
研修の概要は、入社10年で会社の中核を
担っている参加者が、過去を振り返り、
自分の強みなどの自己探求を行い、
10年後、自身の強みを活かして、業界における
ナンバーワン人財となる領域と内容を設定し、
そのロードマップを作り上げることでした。
■キャリアについて考えるとき、下図のような
フレームワークがよく用いられます。
WILLとは
「自分は何がやりたいのか?」
「どんな人物になりたいのか?」
「どんな人生を送りたいのか?」など
CANとは
「自分は何ができるのか?」
「どんなスキルをもっているのか?」
MUSTとは
「会社や周囲から期待されること」です。
■しかし、この3つの領域が重なった、部分集合の領域を設定するのは、そう簡単ではありません。
■会社にとっても、個人にとっても、本来は、
上図のようなカタチが望ましいのですが、
大企業から中小企業まで、規模や業種を問わず
当人にとっては、下図のような状態になっている
事象が少なくありません。
とても、もったいないことです。
■現状から、望ましい状態を実現するためには
上司と本人が、まず、固定的なイメージから
脱却することが必要です。
すなわち、従来のポスト(役職)獲得が勝利であるというイメージからの脱却です。
■事例を一つご紹介します。
以前、事業会社に在籍していた時の実例です。
社員(Aさん)は、営業パーソンとして勤勉に
働き、他の人に倍する成果を出し続けたので、
営業所長として登用しました。
しかし、営業所の数字と状態は期待していた
水準を大きく下回っていました。
その後、Aさんと何度も話し合いを行い部下を持たずに、一人で営業に専念してもらいました。
その後のAさんの働きは、まさに「水を得た魚」状態。彼は一人で、年間2億円を超える粗利益を稼ぎ出し、全社に貢献してくれたのです。(2021年 月 日小欄で紹介)
https://www.hibikorearata.co.jp/blog/everyday/entry-247.html
■このように、ポスト(役職)獲得が勝利で
あるというイメージをいったんそばに置いて、
その人の強みや、やりたいことを徹底的に
探求することで、その人の真の強みを活かした、
オリジナルの人生の勝利図が見えてきます。
オリジナルの人生の勝利図を設計する際、
先ほどご紹介したフレームワークの各要素の定義を
WILL 「情熱をもって取り組めるもの」
CAN 「自分がナンバーワンになれる領域」
MUST 「経済的原動力になるもの」とすると
発想がひろがりやすいです。
■日ごろ、目先のこと(せいぜい1年以内)しか
要求(MUST)されていないと感じている人は、
自分の持ち味を活かした、オリジナルの人生の勝利図をイメージできると、例外なくニコニコしてきます。
なぜなら、彼ら彼女らに限らず、
人は、自らが設定し、自発的にチャレンジ
することで、自らが成長し、会社に貢献
できることに幸せを感じるようにできている
からだと考えます。
■この自らを知るという作業は、私もやりましたが一人だと煮詰まってしまいがちです。
今回も、心置きなく、何でもぶっちゃけられる、気のおけない仲間の力が、大きく相互作用しました。
日ごろ、孤軍奮闘している中核人財・・・。
この2日間で、夢を誓いあった仲間と、
横のつながりも再実感できたようです。
■言うまでもなく、入社10年目からの10年間は、その人にとって、非常に重要な意味をもつ10年です。
その間の努力と成長が、公私ともに、その後の人生に大きく影響を及ぼします。
一方、会社にとっても、貴重な中核人財の30代での成長と貢献が、会社の発展に寄与することそして、40代で真の人財となる、幹部が育つことは非常に望ましいことです。
人財育成・・・。今一度、
その現状と本質を見直してみたいものです。
今日も皆さまにとって、
素晴らしい一日になりますように。
日々是新 春木清隆
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人は1年でできる事を過大評価しすぎる。
そして10年でできる事を過小評価しすぎる。
アンソニー・ロビンス
(1960年~ 自己啓発作家・講演家 )
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