ブログ
日常

叱る勇気

叱る勇気


■先週、顧問先のある地方都市で定例の営業マネジャー
とのワンオンワン(1on1)ミーティングを管掌役員同
席で行いました。


ワンオンワンとは、 上司と部下の個人面談です。
目的は部下育成です。
該社の場合、同席している管掌役員の育成目的もありま
す。


■一人10~30分で行いましたが、複数のマネジャーの
共通した課題が、叱るべき部下を叱れない、でした。
叱るべき部下が他へ悪影響を及ぼしていることは明白
で、マネジャーも認識しているのですが、
厳しく指導出来ていないのです。


ワンオンワンの始めでは、部下の無能や無自覚を指摘して
いたマネジャーですが、話を聴いていくと、部下に嫌わ
れたくない。部下との関係性をこじらせたくない。
といった心理が働き、叱ることから逃げていたのです。
あるいは叱ることに気づかないふりをしていたのです。


マネジャーに悪意はありません。
無意識のうちに自己防衛本能が働き、
いらぬ労力やストレスから逃れていたのです。


■マネジャーには部下を育成し、部下の仕事を成功に
導く使命があります。
叱るという行為は、技術や経験に乏しい部下に対し、
立派な社会人として、管理者候補として、一日も早く
育ってほしいという一念からの心の交流なのです。
もちろん、手間ひまと根気、そして粘り強さが要求されます。

しかし、真に人を育てるためには、
手間ひまを惜しんでは育ちませんし、
怒るのではなく、叱る勇気が必要です。


■部下の仕事をジッと見守り、その失敗は上司である
マネジャーが責任をとるという気概。
さらには、部下の私生活も把握し、仕事以外の悩みにも
親身になって相談に乗り、適切な助言でその負担を軽減する。


加えて、マネジャーが誰よりも仕事に熱く打ち込んでいる。
その心と背中を部下が感じ取っている。
そのようなマネジャーと部下の関係性から、
信頼関係が構築され、それらの集合体が組織風土を醸成
するのです。


■どのような業種業態であろうと会社は人の集合体。
マネジャーとのワンオンワンから叱ることの勇気と
その根底にある部下へのオモイの大切さを再認識した次第です。


今日も皆さまにとって、素晴らしい一日になりますように。


日々是新 春木清隆
―――――――――――――――――――――
真の愛とは、厳しさを根底として生まれるもの
鈴木秀子(国際コミュニオン学会名誉会長 1932年~ )
―――――――――――――――――――――


Copyright(c) hibikorearata All rights reserved.