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人を育てる

人を育てる


■早いもので3月も今日で終わり。
新入社員を迎えられている会社も
多いのではないでしょうか。
今日は、人財育成についての情報共有をします。
よろしくお願いします。



■先週、関係している会社で、
昨年4月入社した新入社員の
フォローアップ研修を終了しました。

コロナ禍という逆風の中、
毎月対面で行った研修でしたが
最終回は役員全員が立ち会いました。


終了後、社長との会話の中で、
「自分たちが新卒の年齢の頃はこんな立派な
考え方をしていなかった」と予想以上の
成長を讃える感想が出るほどの充実した内容でした。

これは新卒諸君の資質と努力に加え、
先輩や上長の指導、そしてお客さまから
たくさんの温かい言葉をかけていただいた結果です。



■この会社では、10年ほど前から新卒採用を始め
現在は、組織の中核をなす拠点約20ヶ所の
責任者は新卒採用組が過半を占めています。




■経営のソロバンの観点で人財育成を考えてみます。
一般的にサラリーマンの生涯年収は2~3億円と
いわれています。
(本文では間をとって2.5億円とします)

という事は、新卒一人採用することは
長期的視点でみると、2.5億円の投資を
行うことと同じことになります。

労働分配率を50%とすると、新卒が生涯稼ぐ
粗利益は最低でも5億円になります。


新卒が稼ぎ出す粗利益を5億円にするのか
50億円にするのか500億円以上にするのか
それらに大きく影響するのが人財育成です。




■人財育成に対する基本的な考え方は
1,人は幸せになるために生まれてきている
2,人は平等である
3,人には無限の可能性がある です。


この会社の新卒フォローアップ研修で行った主な内容は
1,人として、ビジネスパーソンとして幸せになるために
2,毎日3~5分程度で書ける振り返り日誌をWEB上で共有
3,毎月のレポート作成
4,上記2と3を題材に、適宜、対話やワーク実施 です。



■1年を通して確認し続けたことは
「目的(なんのために)」でした。
私見では、「目標」や「手段」が目的化されることが
多い昨今。「目的」を明確に認識しないままで、
「目標」を追い続けることで、疲弊している組織や
人が少なくないと感じています。


この会社の新卒諸君は、1年かけて
仕事の「目的」や「意義」をしっかりと
実感することが出来たと思います。

すなわち、「仕事は大変だけど、やればやるほど、
仲間やお客さまに喜んでもらえる。皆の喜びが
自分の成長であり幸せ」ということを理屈ではなく
体感したのです。


これを実感することで、仕事の目的が「利他」で
あること、「人の役に立つこと」が軸となるので、
自走や自創の成長軌道に乗りやすくなります。



■先週行った最終回で、このような事例がありました。
月次レポートで<見習いたい人>の欄に
10歳以上年上の先輩社員(Aさん)の名前と美点を
書いていた新卒(Bさん)がいました。


実は、新卒Bさんは昨年の夏、大人げない言動が続く
Aさんのことで、深く悩んでおり、フォローアップ
研修で、仲間からの助言をもらいながら、その時の
状態を整理するほど深刻な状況だったのです。


レポートに書かれた内容を説明してくれるよう
Bさんに求めると
「Aさんには、こんな良いところや、見習いたい技術が
あります」と自然な様子で、詳細を話してくれたのです。


数ヶ月前まで、Aさんの言動で、つらい思いをしていた
Bさん。そのBさんが、Aさんを高い視座から感じる
こと。そして、Aさんを人として包み込むような人間
的成長を遂げていることに、心が震える思いでした。


では今日も皆さまにとって、素晴らしい一日になりますように。

日々是新 春木清隆

   
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「させられる仕事」から「する仕事」に変わるとき、
苦しみは喜びに変わり、生きがいに眼を輝かせる

東井義雄(教育者 1912年~1991年)
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