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コンビニに見る経営者魂

コンビニに見る経営者魂


春分が近づいてきて、春を感じる日が多くなってきました。

今日はコンビニの業績から、経営者の思想~魂を探っていきます。
よろしくお願いします。

2020年2月期のコンビニ3社の営業概況は下表です。


コンビニ各社の動向はその黎明期より注視していますが
セブンの独走状態に変化はありません。
表には1店舗日商を示していますが、1店舗の年商換算で凡そ
450万円から600万円の差になります。


このコンビニ業態の各社は、立地・商品・サービスなど
一見すると差異がないように感じられますが、
明らかな業績の差異には経営者の思想~魂の差異が
あると観ています。


セブン独走状態が半世紀近く続いている要因を
今日は、思想面で一つに絞りご紹介します。


その思想は「基本の徹底」です。
セブンは1973年11月、江東区に1号店を出店しました。
周囲や取引先からは、早く業績を伸ばすために他の地域への
出店を求められましたが、事業の責任者である
鈴木氏は江東区外の出店を認めなかったのです。


鈴木氏にとって、江東区以外の出店を進めた方が
“楽”だったことは想像できます。
しかし、あえて苦難の道である江東区内で勝つことに
こだわった鈴木氏に、経営者として見習うべき
思想~魂を感じるのです。

ドラッカーは「転換期にあって重要なことは、変わらざるもの、
すなわち基本と原則を確認することである」と指摘しました。

更にきわめて重要なこととして、
「いかに余儀なく見えようとも、またいかに風潮に
なっていようとも、基本と原則に反するものは、
例外なく時を経ず破綻する。」と述べています。


セブンはその後、地道な出店戦略を積み重ねていきます。
以前小欄でもご紹介しましたが、ドミナント戦略の徹底です。
https://www.hibikorearata.co.jp/blog/everyday/entry-234.html
競争相手が、全国制覇と称して47都道府県に出店する中、
セブンが沖縄に出店したのは昨年(2020)でした。


「基本の徹底」はスポーツ選手ですと基礎体力、
基礎技術ともいえます。それはプロとして仕事をしていく上で、
日々休むことなく錬成を積み重ねていくことでもあります。


「基本の徹底」。地味で見落としがちな事柄ですが
今一度、自分と自社を見直したいものです。


今日も皆さまにとって、素晴らしい一日になりますように。

日々是新 春木清隆

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「基本の徹底」が実践できない人に「変化への対応」ができるわけがない
鈴木敏文(セブンイレブン創業者 1932年~)
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