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既存事業を考える<集中する>

既存ビジネスを考える<集中する>


現在の大きな環境変化は、私たちが変化し、
より進化するための機会と捉えています。

本文は、この変化~進化について、
皆さんの既存ビジネスを考えるキッカケになれば幸いです。  


新卒で入社した会社は、セブンイレブンなどと同じく、
チェーンストア協会に加盟していました。

チェーンストア理論の一つにドミナント戦略
という考え方があります。

ご存じの方も多いと思いますが、ドミナント戦略とは
特定のエリアに経営資源を集中し、市場の独占を狙う戦略です。

ドミナント戦略では、多店舗展開する際、
新店舗を出店するエリアは既存店舗と
商圏が隣接するエリアに出店する手法を採ります。


ドミナント出店の利点として
1,既存店を知っている人も多く、地域に浸透しやすい
2,配送、広告などの経費を効率的に使え、資源を集中できる
3,自社が好立地を押さえる事で、競合他社の侵入を防ぐなどがあります。



しかし、20代で8店舗の統括をしていた頃の担当店舗は、
東京都中央区から山梨県甲府市にあり、先に挙げた利点が
活かされていた実感はありませんでした。


例えば、山梨県甲府で仕事をすると、
東京との往復だけで約5時間を要し、
勤務時間の多くを移動時間に費やしていました。


40代の前任者は、甲府に行くときは一泊もしくは
温泉に行くといいよと引き継いでくれた猛者⁈でした。



その後、媒体制作発行業で営業部門を再構築する際、
この経験を活かしました。


一つの商圏を3〜4万世帯と定め、
その商圏で地域密着営業を徹底し、
黒字を見極めてから隣接する商圏へ進出する
ということを徹底したのです。


営業パーソンは車で移動していました。
商圏の端から端まで移動しても30分程度ですから、
パトロールと称した既存顧客への定期訪問を頻繁に行いました。


顧客から問い合わせなどがあった場合など、
電話を受けてから3~5分ほどで客先に顔を出して
ビックリされることも日常的に発生しました。


競争相手は10社程度ありましたが、
他社は電話で営業案内をするか、
良くても数週間に一回の訪問頻度に対し、
こちらは多い日は午前・午後・夕方と
一日に3回訪問する事もありますから、
接触回数が圧倒的に違います。


泥臭い、コッテコテのアナログ営業です。
この差が受注獲得に繋がりました。


さらに、商圏ごとに担当者を配置した商圏別損益は、
毎月締め後5営業日以内で公開、主要数値は毎日更新し、
担当者はもとより、全員が見える仕組みにしました。

バリバリのデジタル駆使です。

これらのマネジメントサイクルを回す中で
この事業の成功方程式を編み出すことが出来たのです。

成功方程式はあらゆる業種・業態で開発出来るもので、
会社の血液ともいえる粗利益の安定的な供給を担保するものです。



ここまでの事例から、以下6つの質問に皆さんの事業を
対象に考えてみてはいかがでしょうか。


1,自社で集中すべき対象(地域・商品・人・販売チャネルetc)は何か?

2,集中すべき対象の成果(業績)に満足しているか?

3,集中すべき対象に対して、適切な経営資源は投入されているか?

4,集中すべき対象に数値責任者はいるか?

5,集中すべき対象の業績は適時適切に共有されているか?

6,そのマネジメントサイクルは健全に機能しているか?

7,自社の成功方程式は何か?


以上、今日も皆さまにとって、素晴らしい一日になりますように。

日々是新 春木清隆

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持てる力を一点に集中させれば、必ず穴があく。
鬼塚喜八郎(アシックス創業者1918~2007年)
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