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日常

幹部の生産性向上

■暦を見ると8月6日から24節気の「立秋」。
厳しい暑さが続いていますが暦の上では、もう秋・・・。
今年の夏は、マスクが欠かせない毎日となり、例年になく心が沈みがちになりますが、
パチン!と明るい心に切り替えて、元氣な夏を過ごしていきたいものです。


■先日、創業60年を超える会社の幹部会議で、社長の発言です。
「昔のいい社員(幹部)は、今の悪い社員(幹部)」

この会社は、「人を大切にする経営」を実践する
無借金経営の会社で、現在の環境下でも、
前年と比較し遜色のない利益を出し続けています。

発言の経緯は、定期的にモニタリングしている労務管理情報から、管理者へ考えるヒントを示したものと理解しました。


■社長のこの言葉から自宅書棚の
ドラッカー著、「明日を支配するもの―21世紀のマネジメント革命」を読み返しました。
奥付を確認すると1999年の発刊ですから
20世紀、20年以上前に著されたものです。

この本は以下の6章からなっています。
第1章 マネジメントの常識が変わる―パラダイム転換
第2章 経営戦略の前提が変わる―21世紀の現実
第3章 明日を変えるのは誰か―チェンジ・リーダー
第4章 情報が仕事を変える―新情報革命
第5章 知識労働の生産性が社会を変える―先進国の条件
第6章 自らをマネジメントする―明日の生き方

■ここでは、この本の第5章 「知識労働の生産性が社会を変える」に
書かれていることを基に筆者が作成した図表を共有します。


■上図で、打ち手や望ましい状態は、
会社の歴史・理念・組織風土・人の状態などによって
変化します。

その中でも比較的汎用性と実効性の高い
「経営理念(目的)と実務・仕事との関連性を自分の言葉で話せている」について説明します。

多くの仕事は因数分解すると作業になります。
その作業にどのような目的・意味があるのか?

実務において、幹部である上司が若手の部下に対して
仕事の目的・意味をキチンと説明せずに
「とにかく、やれ!」や「今までそうやってきたから」では
作業である仕事の量や質の向上は期待できないでしょう。

■逆に「経営理念(目的)と実務・仕事との関連性を自分の言葉で話せている」
そんな社員の数が多い会社が、イキイキと仕事に取り組んでいる事例を数多く生み出し、見てきました。

■まずは幹部から。
以下のロールプレイングを繰り返し行います。
自社の会社説明会で、社外の方々に経営理念を軸とした会社説明を10分間行う。
この継続実践が、実務において、上司と部下の対話の中に共通言語として経営理念が自然と語られてくるのです。


■ご存知の通り、日本の生産性は先進7カ国中の最下位
という状態が20年以上続いています。

この主因は、人口も所得も増え続けた高度成長時代の
成功体験が、変化への呪縛となっていると考えます。
過剰適応です…。


以上、仕事を見直すヒントになれば幸いです。


日々是新 春木清隆 

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組織は文化と風土によって自己啓発を動機づけるから優秀な人材を育てられる
(ピーター・ドラッカー 1909~2005年 経営学者 )

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