サバイバル経営の時代
サバイバル経営の時代
■日本国内では自粛宣言が解除され、社会が動き始めました。
一方、世界に目を向けると、暴動の収まらぬ米国や国境間の緊張、
コロナ禍が再発~拡大している地域もあります。
また、飲食業や観光業などの極端な売上不振が、製造業や建設業などに波及し、
経済全体の停滞長期化も予想されます。
よのなかは「危機」や「ショック」といった状態から脱した感がありますが、
私は、長期戦覚悟のサバイバル経営の時代。すなわち、ここ2~3年は最悪を想定し
「いかに生き残るか」を軸に判断する環境下にあると考えます。
■私の関係している企業の中で、黒字化に復調している企業が約半数あります。
1社として同じ業種はありませんが、その特徴は、売上の減少に対応して損益分岐点を
下げていることです。が、それは表面上の現象に過ぎません。
復調企業は、同業他社に比べ、売上の回復が速いのです。
同業種が売上高前年比50%前後の中、はやい企業が5月から、
多くの企業は今月(6月)には前年並みの売上にリカバリーしています。
■売上の回復が速い要因はいくつかあります。
その一つは、日頃から本質的価値を磨き続け、お客さまを大切にし、
お客さまからの支持が、同業他社に比べ、圧倒的に勝っているからです。
私は千葉県に住んでいますが、先日の日曜日、数家族で県内の中華料理店を利用しました。
創業50年以上のその店は4階建てですが、全フロアー満卓の状態でした。
帰路、周辺の飲食店を見ましたが10~50%の稼働状況でした。
この店は特級調理師を香港から招へいするなど、日ごろから本質的価値を
磨き続けています。
長年利用していますが期待を裏切られたことはありません。
■私たちは、2008年に100年に一度のリーマンショックを乗り越え、
2011年に1,000年に一度の東日本大震災を乗り越えてきました。
そして、今、また非常時にいます。またかよ!と正直凹みますが、
このような時こそ経営者の腕の見せ所です。
生き残りのキーワードは
「今やれることを、すべて、すみやかに、やり続ける」
これに尽きるように思います。
まだまだ予断を許さぬ視界不良の情勢。
また折に触れご報告を申し上げたく思います。
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腕に自信のある船乗りは、静かな海より、荒波を乗り切る航海のほうが張り合いがある。
中村天風(1876~1968年 実業家・思想家)
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