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読書メモ

栗山ノート【読書メモ】

栗山ノート【読書メモ】


■9月に入りました。
朝夕の風が涼しく感じるようになり、
幾分しのぎやすくなった感があります。
四季のあるこの国に生まれたことに感謝です。


本日、黎明の空




■本書は、今年WBC World Baseball Classic
(ワールドベースボールクラシック)で
日本チームを優勝に導いた栗山英樹氏が著した本
で、2019年に出版されています。


ご存じの方も多いと思いますが、栗山氏は
40年前の1983年、ドラフトで指名される
ことなく、入団テストを受けてプロ野球に
入り、


プロ野球選手として、特筆するような成績を残す
ことなく1990年現役を引退しました。


その後、2012年から日本ハムファイターズの
監督を努め、冒頭でご紹介したように日本チーム
を世界一に導いています。




■これといった才能に恵まれていない彼が、
練習後や試合後に書き留めたノートをベースに
本書は書かれています。


ノートを書くことを習慣として実践し、
その過程で、振り返りを繰り返すことで
選手として、リーダーとして、人として
多くの気づきと成長を手にしていることが
読み取れます。


選手補強に多くの投資することができないチーム。
移動距離が長く、日程が厳しいチーム。


厳しい状態の中で、知恵を絞り、工夫を凝らして
チームを勝利に導く、栗山氏の考え方や、物事の
進め方は、決して恵まれた環境でない私たち
中小企業経営に携わる者にとっても、大いに
参考になる書です。




■以下に目次を記します。


はじめに

序章
ノートの言葉たちが勇気と希望をくれる



第1章  泰然と

一日は一生の縮図なり

無私

我事において後悔せず

差し出口

成功は常に苦心の日に在り、敗時は多く得意の時に因ることを覚(さと)る

溌剌颯爽(はつらつさっそう)

霜を踏みて堅氷至る

至誠にして動かざる者未だ之れ有らざるなり

捨欲即大欲(しゃよくそくたいよく)

荘子曰く、十目の視る所、十指の指す所、其れ巌なるかな、と

大畜は剛健質実にして輝光あり、日にその徳を新たにす

徳は孤ならず、必ずとなりあり



第2章 逆境に

習坎(しゅうかん)はまことあり。これ心亨(とおる)。行けば尚(たっと)ばるることあり


人の強みとは清らかな心と優しさです

十善法語(じゅうぜんほうご)

人生2度なし

一燈照隅(いっとうしょうぐう)

五事を正す

道とは人が踏み行うもの。徳とは人が体得するもの。仁とは人が親しむもの。義とは人が則るもの。礼とは人が守るもの

直・方・大なり。習わずして利(よ)ろしからざるなし

徳とは困難を乗り越えて行く権謀

君子は能く(よく)時中す

尺蠖(せきかく)の屈するは、以て信(の)びんことを求むるなり

知者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は懼(おそ)れず



第3章 ためらわず

これを知る者はこれを好むに如かず。これを好むものはこれを楽しむに如かず

世の人は我を何とも言わば言え、我が成すことは我のみぞ知る

人間の価値=仕事への熱心さ✕心のきれいさ

時宜(じぎ)に吐かざる事は拘泥(こうでい)すべからず

人間が出来ないと環境に支配される

すべては反対から始まる

うまくやろうとするな

自分が好きなものを追求していくと、どんどん自分が変わる。そして変わるということは、成長することです

一日之を暴(あたた)め、十日之を寒(ひや)さば、未だ能(よ)く生ずる者有らざるなり

萌(きざ)しと、兆し

君子終日乾乾し、夕べに惕若(てきじゃく)たり。厲(あやう)けれども、咎(とが)なし。

学びて思わざれば則ち罔(くら)し。思いて学ばざれば則ち殆(あや)うし



第4章  信じ抜く

夫(そ)れ主将の法は務めて英雄の心を攬(と)り有功を賞禄し、志を衆に通ず

すべて上に立つ者は、得意な方面があることが良くない。専門分野を持つべきではない

深沈厚重(しんちんこうじゅう)

天真

人間は自ら気づき、自ら克服した事柄のみが真に自己の力となる

人は必ず陰徳を修すべし

一をもってこれを貫く

信賞必罰

嫌うは嫌うほど追いかけてくる

三方良し

敬を以て所(ところ)と作(な)せ

大壮は貞(ただ)しきに利(よ)ろしとは、大なる者正しきなり。正大にして天地の情みるべし



第五章  ともに

人間は短い言葉が大事だ。人間は短い言葉によって感奮興起していく

乃知玄徳己深遠

強くなりすぎれば必ず折れる

夢を見ることは重荷を背負うこと

商売をする上で重要なのは、競争しながらでも道徳を守ることだ

感動は推進力だ

人間たるもの、自分への約束を破る者がもっともくだらぬ

惜福、分福、植福

稚心を去る

やるか、やらないか

君子は世を没して名の称せられざるを疾(や)む

天のときは地の利に如かず。地の利は人の和に如かず



おわりに


以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今日も皆さまにとって、素晴らしい一日になりますように。

日々是新 春木清隆

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いまこの瞬間ではなく、
5年後でも、10年後でもなく、
50年後にどう評価されるかを意識して、
私は監督という仕事に努めています。

栗山英樹(野球人 1961年~)
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