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読書メモ

『売上最小化、利益最大化の法則』【読書メモ】

久々の読書メモです。本書は、北の達人コーポレーションの代表、木下勝寿氏の著作です。同社は、化粧品や健康食品の通販事業を行っています。


同社はその確かな経営手法から
2012年 札幌証券取引所「アンビシャス」上場
2013年 札幌証券取引所(通常市場)上場
2014年 東京証券取引所(東証)二部上場
2015年 東京証券取引所(東証)一部上場と
史上初の4年連続上場を果たし、株価上昇率日本一を実現しました。

本書は木下氏の経営に関する考え方と経営ノウハウについて書かれています。


少子高齢化、人口減少など、私たちの会社の活動する市場の多くは縮小傾向にあります。そのような背景から、売上至上主義は限界を迎えていますが、本書はそれに代わる、「売上最小化、利益最大化」を目指す経営の実践を説いています。


また、不況に強い会社を作る「無収入寿命」という考え方、無収入寿命を伸ばすための方法も興味深いものでした。


同社の経営手法の特徴は、この会社独自の管理会計をベースに、商品別損益、広告媒体別損益などを駆使した超効率経営です。それを端的にあらわしているのが下表の従業員一人あたりの営業利益比較です。


では、本書の中から気になった箇所をご紹介します。

「無収入寿命」をのばす4つの考え方
1.無収入寿命を何か月にするか目標を決める
2.月次決算時に無収入寿命を算出する
3.純手元資金の目標額が貯まるまで、大きな投資をせずにコツコツ貯める
4.純手元資金の目標額が貯まったら、安心してチャレンジする

無収入寿命=純手元資金÷月額固定費

純手元資金=「総資産」-「固定資産」-「棚卸資産」-「流動負債」

利益は目的、売上はプロセス

商品・サービスを「少産少死」にすること。
商品は一生売り続けるつもりで開発する

年々、高品質商品でロングセラーを狙うビジネスモデルが主流になってきているが、当社の定期購入(サブスクリプション)による売上比率は約7割。これが利益を生み出す源泉になっている

5段階利益管理は、利益を商品・サービスごとに次の5段階で見える化する方法

利益1 売上総利益(粗利)
利益2 純利益(売上総利益-注文連動費)
利益3 販売利益(純利益-販促費)
利益4 ABC利益(販売利益-ABC(商品ごとの人件費))
利益5 商品ごと営業利益(ABC利益-運営費)

最も全体利益が多くなる最適な上限CPOを見つけることが大切※CPOとはコスト・パー・オーダー(Cost Per Order)の略。一人のお客さまを獲得(受注)するのにかかるコスト

上限CPOを決め、それ以上は広告を出さない

10億円の商品を10個つくって売上100億円の発想

以上、業種業態に関わらず、会社の安全性確保と利益増大に有益な情報が得られた本でした。

今日も皆さまにとって、
素晴らしい一日になりますように。

日々是新 春木清隆

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ほんとうの競争相手?
それは自分自身。

ウィルマ・ルドルフ
(米国の黒人女子陸上競技選手 / 1940~1994) 
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